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東野圭吾 『ブルータスの心臓—完全犯罪殺人リレー』

内容
産業機器メーカーで人工知能ロボットの開発を手がける末永拓也。将来を嘱望される彼は、オーナーの末娘・星子の婿養子候補になるが、恋人・康子の妊娠を知り、困惑する。そんな矢先、星子の腹違いの兄・直樹から、同僚の橋本とともに、共同で康子を殺害する計画を打ち明けられ…。大阪・名古屋・東京を結ぶ完全犯罪殺人リレーがスタートした。傑作長編推理。




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感想
人間とロボットどちらが優秀だと思いますか。
よくロボットのような人間、人間のようなロボットというたとえ方をします。
人間に近いロボットを有能であると評価するのであれば、やはり人間のほうが優秀であるといえるでしょう。
しかし人間はミスをします。不平不満を言います。休息なしに24時間働くことはできません。
一方ロボットはミスをしません。ミスがあったとしてもそれは人間の作ったプログラムが原因です。文句も言わずに24時間働き続けることができます。

この本の主人公は人間よりロボットのほうが優秀であると考えています。
彼は産業ロボットの開発に携わった優秀なエンジニアなのである。

主人公の名は末永拓也。
彼は野心家である。
出が貧しい彼は出世のために必死に勉強しエリート街道歩んでいた。
そしてオーナーの娘である星子の婿の候補者になり会社の中枢を担う人間になる計画であった。
そんな時、社内の情報屋となっていた女康子の妊娠を知る。
康子は会社の中枢にいる人間の情報を末永に流していた。
もちろん肉体関係もあった。

康子は子供を産むと言って聞かない。
末永は出世のためには康子が邪魔だとしだいに思いはじめる。

そして末永は康子を・・・。
ありがちな展開であればこうなるのだが東野圭吾の小説はここからが違う。
康子と関係していた男は実は末永を含め3人いたのだった。
その中の一人は星子の異母兄弟の直樹もいた。
3人は結託し康子を消すことにした。

計画としてはまず大阪で康子を殺し死体を名古屋経由でリレーし東京に運ぶ。
そうすることで各自が揺るぎないアリバイを持ち完全犯罪が成立するというものである。
これがタイトルの殺人リレーの意味するところであります。

この展開からすると今回は倒叙物かなと私は予想していました。
(倒叙物:犯人が最初から判っていて捜査で犯人の化けの皮が剥がれていくような小説。代表作は古畑任三郎)

しかし私の予想は数ページ先であっけなく外されたのでした。
思いもよらない展開が待ち構えていたのです。
さすが東野小説、読者を次々と驚かせてくれますです。

詳しくはネタばれになるので書けませんが、彼らの殺人計画の裏で、もうひとつの計画が実行されたとでも言っておきましょう。

こんな事態にもかかわらずエリートサラリーマンである末永は冷静である。
後に末永は命を狙われていることを知るのだが、彼はそれを逆手に今回の事件の真相を探っていきます。

ここから人を人とも思わない周りの者をすべて見下す高慢な末永と読者の視線が同化していきます。
末永がいわばこの小説の探偵役となるのです。
そして真相が最後に明らかになり、すべてが線でつながったとき末永は不敵な笑顔を浮かべるのでした。

立身出世意欲の塊である末永を陥れようとするのはいったい何者なのか。
最後はちょっと中途半端な終わり方という感じはあるが、全体を通して謎がどんどん深まる作品です。
とても面白いのでお勧めの作品です。

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genre : 小説・文学

tag : 東野圭吾

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