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高野和明 『13階段』

ドラマ 「新参者」 好スタート!!

直木賞作家・東野圭吾さんのミステリー小説を阿部寛さん主演でドラマ化した「新参者」(TBS系)の第1回が18日、放送された。平均視聴率は21.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。最高視聴率は23.7%。今春放送スタートのドラマで初の20%超えとなった。(Yahoo ニュースより)

昨日、ドラマ 「新参者」がスタートしました。
期待通りの出来でした。
掲示板でも絶賛されているようですね。
次回が待ち遠しいです。

東野圭吾×阿部寛=∞
最強です!!

今日は乱歩賞作品「13階段」をご紹介。


内容
無実の死刑因を救い出せ。期限は3ヵ月、報酬は1000万円。喧嘩で人を殺し仮釈放中の青年と、犯罪者の矯正に絶望した刑務官。彼らに持ちかけられた仕事は、記憶を失った死刑囚の冤罪を晴らすことだった。最大級の衝撃を放つデッド・リミット型サスペンス!第47回江戸川乱歩賞受賞作。



乱歩の勝手にRanking
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感想
選考委員が満場一致で選出された江戸川乱歩賞受賞作品。
期待してよいでしょう。
タイトルの不気味さにも惹かれます。
即買い、即読みです。


乱歩賞を受賞しなくても、おそらく注目された作品だったのではないでしょうか。
単に推理小説というだけにとどまらず、死刑についてとても勉強させてくれる作品でした。

主人公はこの2人。
三上純一と南郷正二。
三上は服役囚、南郷は三上が服役していた刑務所の刑務官である。
そんな二人は過去に人の命を奪っていたのです。。
三上は過失致死で、南郷は死刑執行で。

南郷は仕事とはいえ自分の手で死刑執行したことを悩み続けていた。
そんな自分へのケジメをつけるために、退官し死刑囚の冤罪を晴らす仕事を請け負う。

一方、三上は自分の犯した罪のせいで家族に精神的、金銭的に迷惑をかけていることを知る。
ある日、南郷は三上に冤罪事件の再調査を手伝ってくれないかと頼みにきた。
三上は多額の報酬がもらえることもあり南郷を手伝うことにした。

元服役囚と刑務官の異色のコンビが冤罪事件の調査を始める。

それにしても作者高野和明氏の着眼点には驚かされます。
冤罪事件の再調査なんて一見よくありがちのストーリーと思われます。
例えば、
「熱血刑事、熱血弁護士が死刑囚の無罪を証明をする」
これではあまりに俗っぽく展開が安っぽいですよね。

しかし本書のように調査人が仮出所中の男と刑務官となると、この設定だけで作品により深みが生まれる。
とても斬新な発想である。
しかも依頼人も明かされず、死刑囚と面識もいっさいない、そして高額の報酬と来れば謎はますます深まるばかりである。


もうひとつ驚かされるには高野氏が死刑執行官の仕事に着目した点である。
本書の背景となっているのが死刑問題です。
死刑問題について語るとき、まず当事者である死刑囚と被害者の遺族に注目が集まる。

しかしく考えてみてください。
死刑が執行された時、そこには必ず執行した人間がいるのです。
そして彼らも当事者たち以上に苦しんでいるのです。
作者は執行官の苦悩を死刑執行のリアルな描写と南郷の死刑に対する考え方を描くことで読み手に訴えかけてきます。

私は今までこのような観点から死刑制度というものを見たことがありませんでした。
確かに言われてみればその通りです。
表には出てこないが死刑執行官は現実に存在するわけであり、決して無視してはけない存在です。
まさに目から鱗の気持ちになりました。

だが高野和明氏は死刑の賛否を匂わせるような言及はしていません。
ただ死刑問題の陰に隠れた死刑執行官の存在と苦悩を詳細に描いているだけです。
この問題をどう考えるかは読み手に委ねられているのではないでしょうか。

そして衝撃的なのはやはり死刑執行現場のリアルな描写でしょう。
死刑に関わる全ての人間の心理、執行までの手続きやリハーサル、執行の朝、死刑囚を連れ出す所から執行後に刑務官が風呂に入り退所するところまで詳細に描写されている。
まるで現場を見てきたかのように感じた。
とても新人作家の作風とは思えませんでした。


さて、バックボーンとして死刑問題が存在する一方、事件の展開に関しても若干強引さは感じられるが私をハラハラさせてくれるものでありました。。
終盤、犯人につながるあるはずのない証拠が発見されたところから話は二転三転します。
そして結末で明らかになった犯人は意外な人物でした。
すべてがつながった瞬間でした。
そして三上が起こした事件の真相も明らかになります。


しかし私は最後の悲し過ぎる結末にはちょっと納得ができない。
祝杯をあげた2人が何故このような結末を迎えなければならないのか。
正直、犯人の正体などはどうでもよくなってしまいました。
それぐらいショッキングでした。
ちょっと後味の悪さが残ってしまいました。

死刑制度を論じるとき、現場で死刑を執行している人間がいるのだという認識をもっと持つべきではないか?
読了後、私はそう思わずにはいられなくなりました。
皆さんはどうお考えでしょうか。
ぜひご一考いただきたい。
お勧めの作品です。

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theme : ミステリ
genre : 小説・文学

tag : 高野和明

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