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我孫子武丸 『8の殺人』

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今日は我孫子武丸 『8の殺人』を紹介。


内容
建物の内部にある中庭が渡り廊下で結ばれた、通称“8の字屋敷”で起きたボウガンによる連続殺人。最初の犠牲者は鍵を掛け人が寝ていた部屋から撃たれ、二人目は密室のドアの内側に磔に。速水警部補が推理マニアの弟、妹とともにその難解な謎に挑戦する、デビュー作にして傑作の誉れ高い長編ミステリー。



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感想
前回の読んだ「殺戮にいたる病」の最後の結末は見事であった。
「8の殺人」は我孫子氏のデビュー作。
今回はどんな展開を見せてくれるのか。
楽しみに読んでみた。



「殺戮にいたる病」とは対照的な作品でした。
あの作品はグロテスクな内容で衝撃的な結末でしたからね。
あの衝撃はこの作品には期待しないほうががよいです。
本作品はまったく系統の違う作品です。

作風的にはコメディータッチの推理小説です。
主に活躍?するのは速水3兄妹。
長男恭三(警部補)
次男慎二(喫茶店のマスター)
長女一郎(いちおと読んで女、無職)
の3人

そんな速水3兄妹がドタバタしながらも難事件を解決します。

事件の舞台はもちろんタイトルの”8”の形をした”8の字屋敷”です。
そこでボウガンを使った連続殺人事件が勃発します。
いずれの殺人も奇怪な密室殺人であったのです。

1件目
蜂須賀建設副社長 蜂須賀菊一郎が渡り廊下で何者かに撃たれ殺された。
凶器はボウガン。
目撃情報から犯人は就寝中の人間がいた鍵の掛けられた部屋から矢を放っていた。
鍵は管理されていて必然的にこの部屋の主が疑われ、状況証拠からも犯人は彼しかありえなかった。
だが恭三は彼が犯人という説に異論を唱えた。
彼が犯人でないとすればこの部屋は完全密室となってしまう。
いったい真犯人は鍵の掛かった部屋にどのように忍び込んだのか。
被害者でなく加害者が密室空間にいるというちょっと変わった密室トリックに速水3兄妹が挑む。

2件目
これまた密室殺人。
今度は部屋のドアの内側にはりつけにされた死体が見つかった。
凶器は同じくボウガン。間違いなく同一犯です。
状況から推測するとボウガンの矢は中庭から水平に放たれたことがわかった。
しかし死体があった部屋は3階。
ということは矢は中庭の空中から
放たれたことになってしまう。
そんなことがありえるはずがない。
しかし実際にボウガンが空中を浮遊していたというこれまたありえない目撃情報もあったのだった。
密室&絶対不可能殺人のトリックに速水3兄妹が挑む。

速水3兄妹はそれぞれ個性的です。
とてもわかりやすいキャラ作りがされています。

長男恭三はちょっと頼りなさげだが両親亡き後2人の父親代わりをしたきたお兄さん。
次男慎二は3人の中ではいちばんしっかり者。ミステリーマニアでいつも兄を助けてあげる。
長女いちおは好奇心の塊娘。いつも兄を助けてあげてるつもり。美人らしい。

本書の中で3人の個性は小気味のいい軽快なトークによってしっかり描写されています。
私は3兄妹の容姿がすぐに思い浮かんできました。

そしてもう一人忘れていけないのが相棒木下刑事です。
彼もまたとてもいい味を出しています。
一言で言うと”不死身の木下”です。

速水3兄妹の中で実際にトリックを解くのは次男慎二です。
慎二は捜査に行き詰った恭三を助けてあげます。
兄想いの弟・・・のように見えますが実は慎二は大の推理小説マニア。
ただ趣味で兄助けをやっているだけかもしれません。
真意は本人にしかわかりません。
彼は海外ミステリー作家の影響をかなり受けているようで、解決編でその辺りの記述がかなり乱立されています。
私は海外物はよくわからないのでかなり???でした。

結末では慎二の推理を3人で検証し見事に犯人を突き止めました。
偶然もありますがなかなかよくできたトリックです。
最後の最後での二転三転するあたりはよく考えられた展開です。
ちょっと動機が浅いかなという感じもありますが、全体的にライトな感じで書かれた作品なのであまり深い動機は必要ないのかもしれません。
犯罪を楽しんだ犯人ということで良いのではないでしょうか。

さて本書では途中「慎二の密室講義」が披露されます。
密室の分類化です。
マジックミラーでは「アリバイ講義」でした。
私はこれはこれで興味深く読ませていただきました。

あまりのも強烈な印象を残した「殺戮にいたる病」と今回読んだ「8の殺人」。
同じ作家が書いたとは思えません。
このギャップには驚かされるばかりです。
我孫子武丸氏の多才さに感服いたしました。

今度は0の殺人も読んでみようかな

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genre : 小説・文学

tag : 我孫子武丸

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【8の殺人】 我孫子武丸

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No title

ランクBですか。高評価ですね。
私は、珍しく辛口批評してしまったので・・・。
キャラは立っていて、面白いけど、トリックがね~(^^;)
ま、デビュー作なので、大目に見てあげよう(笑)

Re: No title

翠香 さん
コメントありがとうございます。
私は結構楽しめましたよ。
明るく軽い推理小説もたまにはいいもんですよ。
全部がこういう作風だったらNGですがね。
我孫子氏の作風のギャップがよいです。
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